OIKAWA,Satoko blog

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
trackback: -- | comment: -- | edit

個展「薄氷」 数寄和 西荻窪 

拡
「拡」 444×517mm 絹、墨、胡粉、岩絵具

明日27日から個展を開催いたします。
数寄和さんが企画される
「絹に描く」と題された展覧会の1回展となります。
さまざまな方が、絹に描かれた作品展をこれから開催されるそうです。
私も、今回、はじめて取り組んだ絹本作品を展示いたします。
ご多忙中とは存じますが、ご高覧いただければ幸いです。
27日、28日の午後よりギャラリーにおります。


薄氷 及川聡子展 絹に描く1

会場:数寄和 西荻窪
住所:東京都杉並区西荻北3-42-17 TEL 03-3390-1155
日時:2010/2/27(土)~ 3/7(日) 無休
   11:00~19:00
   初日17時からオープニングです。

■数寄和ホームページ

------------------------------------------------------------
家を離れますので、数日間コメントがお返事はできません。
29日にはネットに戻ると思います。
よろしくお願いいたします。
スポンサーサイト

絵絹4 

2月27日から3月7日まで、数寄和 西荻窪、
3月13日から3月22日まで、数寄和 大津で個展を開く。
今回の個展は「絹に描く」と題されている。
紙で描くことが主流となり、
絵絹の生産も減少しつつある現在。
「素材を生かした日本画を美しいと感じるならば、
 無くしてはならない素材と技法であると思われます」
という思いから、数寄和さんが企画された展覧会である。

昨年、絹本作品の発表のお話をいただいた時は、
初めて取り組む基底材で、
どのような表現ができるか分からぬまま、
個展の約束をすることに不安を感じた。
個展をさせてもらえるほど嬉しいことはない。
にもかかわらず、その機会を躊躇するほどに、
「絹に描く」ことは、私を緊張させた。
それは不慣れな基底材への抵抗ではなく、
憧れゆえの動揺だったように思う。

今回の展覧会は、使用する絵絹を
数寄和さんが特別に提供くださった。
届いた絵絹を見て、私の動揺は嘘のように消えた。
いただいた絵絹は手に入りにくい特別なものとのこと。
絹のやわらかな光沢と、透明感にときめいた。
以前私が画材店から購入した絹とは、
織り方も、色も光沢もまったく違う。
「絹初心者の自分が、これを使って良いのかしら」
と、躊躇する思いもあるが、
描きたい気持ちが圧倒的に勝る。

躊躇の気持ちは、慎重さに変換。
何年ぶりかに、技法書を開き、膠や明礬の量を見直す。
はじめて日本画の画材に触れたときのことを思い出す。
表現したいことと、知識と、技術とを、
真っすぐに結ぶように気持ちが集中する。
絹が私に与えた緊張は、
私を描くことの基本に立ち戻らせてくれた。
そしてまた、自覚的に基本に立ち戻ることによって、
自分が「絵を描いているのだ」ということを、
これまでになく、実感することができた。

限りなくフラットな絵肌。
繊細なぼかし。
明瞭な墨の線。
絵絹で描くことにより引き出される効果は、
私が憧れてきた日本絵画の特徴そのものだと気づく。
絵絹の弾力を筆を通して感じながら、
私は日本画材で描くことを選んで
本当に良かったと思った。

彫刻家の舟越保武さんの文章を思い出す。
「うす赤い色のその大理石を見たとき、私の身体を熱いものが走るように思った。(略)この石で彫刻しようと心に決めた。(略)
 リヤカーを借りて椎名町から練馬の私のアトリエまで引っぱって行ったのだが、とてつもなく重かった。それでも、ながい間の憧れの大理石を積んでいると思うと嬉しくて心がはずんだ。
 当時の美術学校には石彫の授業などなかった。(略)そんなわけで、私は近くに住む墓石屋の親方のところへ行って教えを乞うた。親方は小柄で、ちょっと猫背のぶっきらぼうな初老の人だった。それでも訳を話すと、すぐに鑿を二本と槌を貸してくれた。それを持って、大理石の前に立ったとき、はじめて自分が本当の彫刻家になったような気がした。」
舟越保武 著「石の音、石の影」より



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。