OIKAWA,Satoko blog

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仙台の新居 

仙台での新居が決まった。父の知人の宮大工の方が以前住んでいた家。びっくりするほど広い。これで制作にいそしまなければ罰が当たる。

仙台は意外と都会だ。大きい会社は大体仙台に支店を置くので、住宅手当の出る身分の人が仙台の賃貸料を首都圏並みにつり上げてしまう。仙台に越すと決めて住宅情報に目を通し始めるとその値段の高さにかなり参った。しかし、運気は私達を後押ししてくれているらしく、父から宮大工さんの物件を知らされたのだ。とはいえ、家賃は予定を大幅にオーバーしていた。

父の知人達の多くは彫刻家や宮大工や刃物屋、工芸家など自営業の人々。弟子の経験があったり家業を継いだりして生きてきた人々だ。だからみんな仲間意識が強いし「頼まれたらいやとは言えない男気のある自分」であるところを競い合う男の子っぽさがある。父が強くお願いしてくれたおかげで先方も「そうたのまれちゃあ、いやとは言えねえ」ということで激安で貸してくれることになったのだ。本当にありがたい話である。

この家の一番良いところは市街化調整区域内のため、周囲が開発されないということ。庭の向こうには遙か彼方まで原っぱが広がっていてその先に空気遠近法で青く見える山々がありその山の狭間にマッチ箱より小さく家々の屋根が見える。「民の竈はにぎわいにけり」という風情だ。庭には梅も紅葉もある。ちんちくりんのお不動さんまで鎮座している。その上にちょうど月が出るのだという。人目など全く気にせず真っ裸で踊りだって踊れるような環境だ。そのうち天体望遠鏡も買おう。

仙台市は私が小学校の時に周囲の町と合併して政令指定都市になった。もともと仙台であったところは旧市内といって家賃が高い。無論その分交通の便も環境もとても便利だ。東京の人が老後に住みたい町として仙台を挙げるものうなずける。私達もOTTOの仕事のことも考え当初は旧市内を探した。が、それでは東京で暮らすのと何にも変わらないという結論に達した。「小さな東京」に移るだけなら首都圏を離れる意味がない。

仙台から山形に向かう山道を軽のキャロルでひた走り、ワインディングロードを登っていく。来年にはきっと愛車はクロカン4WDになっているんだろう。スタットレスタイヤに履き替えて雪の山道を走るんだ。そこに新天地が待っている。何だか冒険に出かける気分だ。背中がざわついてくる。うらやましい気がすると、数人の人から言われた。でも君は山には住まないだろう。冒険は決心した者のみが体験出来るんだ。後生大事に抱えるものを捨てられないならあきらめたまえ。私の財産は胸の中にある。失うものは失うべきものだったときっとそう思う日が来ると確信している。
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